1972年、日本近代文学館から刊行された夏目漱石による長編小説「三四郎」初版本(春陽堂 1908[〈明治41〉年)を忠実に再現した復刻本。
朝日新聞に連載された漱石初の新聞小説で、「三四郎」「それから」「門」へと続く前期三部作の第一作に位置づけられる一冊。
熊本から上京した青年・小川三四郎が、大学生活や恋愛、都会の知識人たちとの交流を通して成長していく姿を描き、急速に近代化が進む明治日本における青年の理想と現実、自己形成の葛藤を繊細に表現した名著。
装丁は漱石作品を多く担当してきた橋口五葉。
布張りの質感を生かすため、過度な装飾など抑えて上品に仕上げ、さりげなくフクロウのあしらいを行うどこか可愛らしのある表紙が白眉。
※「名著復刻全集」は、日本近代文学館が1969年から刊行している復刻叢書。明治・大正・昭和初期の希少な文学初版本を、装幀・判型・本文レイアウトまで可能な限り忠実に再現し、近代文学研究や出版文化研究の基本資料として広く利用されているコレクション性の高い古書シリーズ。
状態:経年によるスレ・キズあり、並品。外箱にシミ・ヨゴレあり。
サイズ:160×230㎜